原田 真見 / HARADA Mami

- 職 名:
- 准教授
- 担当講座:
- メディア文化論
担当授業
ジェンダー社会文化論演習
授業内容
「ジェンダー」の視点で社会・文化の成り立ちを考える
ジェンダー区分は、社会における女性/男性(そして2つのカテゴリーでは語れない存在)の‘見方’の枠組みを構成することにより、私たちの生活のあらゆる側面に関わっています。そうした見方に大きな役割を果たしているのがメディアです。授業では、メディアにおける女性・男性表象を扱う論文を読みながら、ステレオタイプ形成の問題点や、個人のアイデンティティや社会の価値観に及ぼす影響について考えていきたいと思います。女性に限らず、マイノリティ、男性、社会の在り方/表象のされ方を問う姿勢を、ジェンダーの視点を通じて学んでいきましょう。地域研究への応用として、ニュージーランドの女性史・文化史を取り上げることもあります。
略歴・主要業績
東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻博士課程単位取得満期退学。「メディアと女性―1960年代ニュージーランドの『揺れる』女性像―」(『歴史学研究』、2004年)「ニュージーランド女性の国際意識と帝国―二十世紀の幕開けから両大戦間期まで」(『帝国の長い影』、ミネルヴァ書房、2010年)等
所属学会
日本ニュージーランド学会
電子メール
harada-m@imc.hokudai.ac.jp
研究領域
ニュージーランド史、地域研究、女性史、ジェンダー研究
研究コラム
19世紀に大英帝国の自治領として近代国家の歩みを始めたニュージーランドは、積極的に国家アイデンティティを模索している国と言えます。「ANZAC、ラグビー、ビール」に象徴されるような、英帝国の強い“息子”としての表象が、国の在り方を規定していたと同時に、世界で初めて女性参政権が実現したように、女性の役割を早くから国家体制の中に取り込んでいく社会的文化的柔軟性も認められます。このようなニュージーランドの社会を素材として、女性の自己意識や社会参加の意識がどのように形成されていくのか、雑誌や新聞における表象を手掛かりに研究しています。