Top Page > The introduction of joint-research projects in this department > The list of research themes of past > 2012-07 自治体広報におけるソーシャル・メディア活用戦略研究

The introduction of joint-research projects in this department

自治体広報におけるソーシャル・メディア活用戦略研究

2012/07/31 The list of research themes of past

〇共同研究メンバー(*は共同研究代表者)

伊藤直哉(教授・国際広報論分野)*

宮部潤一郎(教授・国際広報分野)

渡邉浩平(教授・国際広報論分野)

金成玟(准教授・国際広報論分野)2012年9月18日から24日までの間に佐賀県武雄市にてアンケート調査

北村倫夫(客員教授・国際広報戦略論分野)

野口将輝・谷大輔・小林慎太郎・長谷川夏芽・牧野隆太郎(北海道大学大学院国際広報メディア・観光学院修士課程1年)

〇研究の背景と課題

本研究は、国際広報論講座教員4名、国際広報戦略論講座教員1名、 国際広報論講座学生5名との教員学生連携プロジェクトである。

現在、自治体広報において、ソーシャル・メディア(主としてFacebook)の活用例が注目を浴びている。多くの自治体が導入に対して検討を開始しているが、導入のための指針、導入効果等の具体的議論が欠如したまま、一種のブームとして注目を浴びているのが現状である。本研究においては、このような現状に対し、以下の三つの研究課題を設定する。

研究課題1:地方自治体等の導入側の視点に立ちながら、導入動機、導入プロセス、導入契機、導入意思決定部門、導入目的、導入後管理部門等を明らかにし、どのようなROI指標が求められていたのかを明らかにする。また、導入後の評価も、評価指標とともに明らかにし、導入指針マニュアルの一般化を試みる。

研究課題2:導入により、どのような効果があったのかを、1.市民の観点から、2.地方自治体組織内コミュニケーションの二点から検証する。主として、社会関係資本やネットワーク理論を援用しつつ、市民の活動意識の変化、行政参加意識の変化、行政との関係性変化、自治体組織内コミュニケーションの変化をアンケート等の手法により、実証的に明らかにする。

研究課題3:上記の2点を明らかにしながら、札幌市への導入可能性を念頭に、導入に必要な要件等の項目を検討し、提言書の形でまとめる。

〇研究方法

1.研究課題1

研究課題1に関しては、全国に先駆けて導入を果たした佐賀県武雄市のヒアリング調査を行う(国内旅費に計上)。武雄市の例は、移行前のHP月間5万PVが、FB移行後3ヶ月半で1000万PVを達成している。しばしば成功例として取り上げられているが、先行者利益の判断、導入プロセス、導入ROI等の情報を調査する。また、武雄市の例だけに留まらず、追随した全国のケース、道内で最も早く導入を行った小樽観光協会等、導入検討に入った千歳、江別、網走等の地方自治体の現状調査も行う。さらに、自治体広報のFB利用が進んでいる北米等(NY、SF等)の事例調査も行い、海外・国内事例の「目的/手法」別の類型論的整理を行い、FB導入戦略マップを作製する。

2.研究課題2

研究課題2に関しては、先行ケースの武雄市市民、その他検討中の江別市民等を対象に、パットナム以降の社会関係資本関連先行研究を参照しつつ、boundingとbridging概念をもとに、市民における社会関係資本の新たな形成、市民と行政の関係性の変化、地方自治体組織コミュニケーションの変化等の比較調査分析を行う。武雄市調査は、FBデータを基にした業者委託Web調査、一般市民Web調査、その他の調査はメール誘導によるWeb調査法を用いる。

3.研究課題3

研究課題3に関しては、上記2点のデータをまとめながら、札幌市への導入指針検討書もしくは提言書としてまとめる。また、北海道や札幌市が現在検討中のソーシャル・メディアによる情報発信戦略(観光インバウンド振興やシティ・プロモーション等)との連携を模索する。

〇研究進捗状況と成果

1.学会発表:野口将輝・谷大輔・小林慎太郎・長谷川夏芽・牧野隆太郎「Facebook は武雄市の何を変えたか?-社会関係資本による分析-」日本情報文化学会第9回北海道支部会研究発表大会,北海道大学,2012年6月23日.

2.現地調査:2012年9月18日~24日,佐賀県武雄市にてアンケート調査を実施しました.詳しくは,こちらをご覧になってください

3.学会発表:野口将輝・伊藤直哉「自治体広報におけるFacebook効果の考察―武雄市事例の社会関係資本分析―」,日本広報学会第18回研究発表大会,同志社大学,2012年10月7日.