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イベント情報

言語学ワークショップ「東アジア言語の複合述語をめぐって」

開催日時:2017年2月11日(土) 13時30分~

場所:北海道大学情報教育館3階 スタジオ型多目的中講義室(北17条西8丁目)

下記の通り、ワークショップを開催いたします。どなたでも自由に参加できます(入場無料)

日時:2017年2月11日(土) 午後1時30分~(午後6時30分終了予定)
場所:北海道大学情報教育館3階 スタジオ型多目的中講義室(北17条西8丁目)
主催:北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院

・統語的複合動詞の統語構造:岸本秀樹(神戸大学)
統語的に全体として一語として機能する語彙的複合動詞と異なり、統語的複合動詞には、埋め込みの補文構造があるとされる。これまでの研究においては、この埋め込み構造に動詞句あるいは動詞句と結びつきの強い投射のみが含まれると仮定されることが多かった。これに対して、本論では、付加詞の修飾の事実などから、従来仮定されているよりも多くの機能投射が含まれる可能性があること(および、従来存在すると仮定されていた要素が実際には含まれない可能性があること)を検証した上で、そこから得られるいくつかの帰結について検討する。

・統語的複合動詞における再構成の役割:大野公裕(北海道大学)
日本語の統語的複合動詞は大きく「上昇動詞」と「コントロール動詞」に分かれるが、本発表では、いわゆる再構成(restructuring)が従来の主張のようにコントロール動詞だけではなく、上昇動詞にも適用する場合があることを論じる。また、「は」「も」などのとりたて詞が持つ再構成を阻止する性質を利用し、再構成によって格付与の領域と数量詞の作用域が拡張する現象に対してフェイズ理論からの説明を試みる。

・中国語動作主主語の他動詞型結果構文の構文構築について:
邱林燕(北海道大学大学院博士後期課程)
中国語動作主主語の他動詞型結果構文は、原因項主語の原因型結果構文と「逆行束縛」の点で異なる。藤田・松本(2005)は動作主と原因項は異なる軽動詞によって導入され、さらに動作主は原因項より上位の統語位置を占めると主張する。本稿は上記研究に依拠し、動作主主語の他動詞型結果構文の構造では、主語の意図・意志性を導入する機能範疇(動的モダリティ)が存在すること、動作主は動的モダリティと軽動詞CAUSEとが併合した複合体によって導入されることの2点を主張する。

・日本語の受動文における「に(よって)」句の統語的位置について:
片岡恋惟(北海道大学大学院修士課程)
日本語の受動文の統語構造を明らかにするために、その動作主である「に(よって)」句の統語的位置について考察することを目的とする。具体的には、いくつかの統語テストを用いて、直接受動文における「に」句、「によって」句、及び間接受動文における「に」句それぞれが、受動形態素「られ」の補部内に存在するのか、あるいは主節に存在するのかを明らかにし、さらにその分布の説明を試みる。

コメンテーター:岸本秀樹(神戸大学)
問合せ先:奥 聡(satoshio@imc.hokudai.ac.jp)

ポスター(PDF)