2012年5月26日日韓国際シンポジウム 「放送の公正性とは何か」開催のお知らせ

日韓国際シンポジウム 

放送の公正性とは何か
―韓国放送局ストライキから考える日韓メディア産業の未来―



日時: 2012年7月16日(月・祝)13:30~17:00(13:00開場)

会場: 東京大学大学院情報学環 福武ホール・福武ラーニングシアター

   http://fukutake.iii.u-tokyo.ac.jp/access/index.html 

共催: 北海道大学東アジアメディア研究センター

   東京大学大学院情報学環林香里研究室 



同時通訳あり・事前申込不要 

お問い合わせ 「メディア研究のつどい」事務局  iii.media.studies@gmail.com



登壇者:

  基調講演 李康澤(イ・ガンテク)韓国・全国言論労働組合委員長、KBS プロデューサー

  パネリスト 黄大埈(ファン・デジュン) 韓国・PD連合会会長、KBS プロデューサー

       永田浩三 武蔵大学社会学部メディア社会学科教授

       玄武岩(ヒョン・ムアン) 北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院准教授

  総合司会: 林香里 東京大学大学院情報学環・学際情報学府教授



シンポジウムの趣旨


2012年1月以来、韓国の放送界は前代未聞の波乱状態にあります。国家権力のメディアへの締め付けに対抗して、2大公営放送(公共放送)のKBS(韓国放送公社)、MBC(文化放送)をはじめ、ニュース専門チャンネルの YTN、通信社の聯合ニュースが、「落下傘」社長の退陣ならびに編集権の独立という「公正放送」の回復を求めてストライキを断行しています。 これまで、日本でもさまざまな機会に放送の公共性をテーマに議論してきましたが、隣国のこうした事態を受けて、日本でも改めて、「公正な放送とは何か」について考えるべき機会が訪れていると言えるでしょう。日本ではとりわけ、2011年の東日本大震災を受けて、メディアの社会的責任が大きく問われています。

 本シンポジウムでは、韓国メディアの産業別労働組合の全国組織である全国言論労働組合委員長李康澤(イ・ガンテク)氏をお招きして、半年におよぶストライキの意義と展望について講演していただきます。その後、そこで追求されている「公正放送」が現代日本のジャーナリズムに与える示唆について、元NHKプロデューサー永田浩三武蔵大学教授をはじめ、日本の研究者も交えて討論を進めます。

 また、東アジアのメディア空間はいま、情報通信技術の発展と普及、グローバル・メディア企業の進出、ならびに情報発信者の多様化によって大きく変容しつつあります。これまで国民国家単位で編成されてきた放送・新聞などのメディア産業は今後どこへ向かうのか、この地域における越境するリージョナル放送空間構築の可能性についても、議論を発展させていきたいと思います。

 

プログラム



共催者より挨拶 

北海道大学東アジアメディア研究センター センター長 渡邉浩平  



第一部

基調講演 李康澤「2012韓国言論抗争の意味と展望」

コメント 玄武岩 

ビデオ上映(黄大埈による解説)



― 休憩 ―



第二部

パネル討論  黄大埈 「〈PDジャーナリズム〉からみる公営放送の役割」 

      永田浩三 「日本の公共放送・その弱点と課題~私の体験から~」 

      コメント 李康澤 玄武岩

      司会: 林香里



― 休憩 ―



第三部



全体ディスカッション・質疑応答 (司会:林香里)



閉会挨拶 

東京大学大学院情報学環教授 林香里