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- 職名:
- 講師
- 担当分野:
- メディア文化論
担当授業
比較文化論演習
授業内容
日本とドイツの現代演劇の事例をもとに、演劇におけるメディア的特性(俳優と観客の相互作用、再現と現前あるいは虚構と現実の二重性)について学びます。履修者は自身の興味関心に応じた演劇作品を選び、それについて分析・発表を行います。想定される主な主題は移民、ジェンダー、障碍、戦争、植民地政策など。
所属学会
日本演劇学会
西洋比較演劇研究会
日本独文学会
電子メール
e-terao[AT]imc.hokudai.ac.jp
研究領域
演劇学、ドイツ文学、民主主義、ポスト移民、人形劇
研究コラム
演劇とは、極めて非効率的な芸術形式です。人間の集団が一定の時間、同一の空間を共有することでしか成り立たず、上演に向けての稽古にも多くの時間と労力が必要となります。情報伝達の手段が限られていた時代とは異なり、現代の演劇は情報伝達のためのメディアにはなり得ません。しかし、人間が文明を生み出して以来、演劇は様々な形態で行われてきており、恐らく今後も消え去ることはないでしょう。それは、演劇が情報化され得ない感性や感覚に直接訴えかける営為だからです。コロナ禍によって、こうした直接的コミュニケーションが人間にとって不可欠なものであることが逆説的に明らかになったように思います。これまで私は日本とドイツの現代演劇、特に俳優の存在的特性について研究してきました。国際広報メディア・観光学院では、さらに広くWebや映像のパフォーマンスも視野に入れて考えていきたいと思っています。