展示期間:2025年10月28日(火)〜11月3日(月) 9時〜19時
場所:札幌市資料館(北海道札幌市中央区大通西13丁目)ミニギャラリー6
入場料:無料
2021年2月1日、ミャンマーで軍事クーデターが起きました。民政を求める現地の人々は、SNSを使って国際社会に発信したり、ビルマ軍に対抗する国民防衛軍の資金や避難民のための寄付を集めたり、仕事や学校をボイコットしたりするなど、さまざまな方法で抵抗していますが、今も軍事独裁が続いています。
台湾では、こうしたミャンマーの状況を描いた漫画『緬甸,最後一搏』が制作されました。反響が大きく、現在では複数の言語で翻訳・出版されています(日本語版のタイトルは『2月1日早朝、ミャンマー最後の戦争が始まった。』)。
本展示では、この漫画の重要なシーンを解説付きでいくつか紹介するとともに、作画を担当した柳廣成さんによる講演会を実施します。また、現地の子どもたちや日本の漫画家などがミャンマーの状況を描いた〈1コマ漫画〉もあわせて展示します。
今年12月には、ミャンマーで軍政主導の総選挙が予定されているのをご存知ですか。今も空爆や砲弾を撃ち込んで国民を虐殺している行為を行っている軍が総選挙を経て形だけの「民政移管」をし、正当な殺害権利を得るものになってしまうことが懸念されています。今起きていることの背景を漫画を通して知り、日本にいながらできることを考えてみませんか。
柳廣成さん講演会
「目の前にいない誰かの痛みを想像するために」
漫画に描いて発信することも一つの抵抗の形と言えます。ミャンマーを訪れたことのない柳さんは、どのようにしてミャンマーの様子を学び、現地の人々に心を寄せて描いていったのでしょうか。日本にいながらミャンマーをはじめとする世界各地の状況に目を向け、行動するためのヒントを探ります。 ※日本語通訳あり
日時:2025年11月2日(日)14時〜16時
場所:札幌市資料館研修室
参加費:無料
柳廣成(ラウ・クォンシン)
香港生まれ。幼少期を京都で過ごす。9歳で家族とともに中国に渡るも、1年足らずで香港に戻る。香港中文大学で芸術を専攻し、2019年に民主化運動が激化するとデモに参加し、警察に立ち向かう市民を描いたが、2020年に反体制的な言動を取り締まる香港国家安全維持法の成立を受け、台湾へ移住した。主な漫画作品に、ミャンマーのクーデターに抵抗する人々を描いた『緬甸,最後一搏』、香港の民主化運動を描いた『被消失的香港』、1970年代の台湾民主化運動における女性差別を描いた小説をコミカライズした『北港香爐人人插』がある。
主催:北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院附属東アジアメディア研究センター
協力:自由と平和な表現活動を支援する団体WART/ミャンマー・ユース・アソシエーション北海道(MYAH)/NPO法人さっぽろ自由学校「遊」
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