開催日時:2025年12月16日(火) 13時00分~講演会「周縁と隙間から声をあげて:台湾有事をめぐる〈前線の島々〉の取り組み」

開催日時:2025年12月16日(火) 13時00分~

場所:北海道大学メディア・コミュニケーション研究院棟307教室(北17条西8丁目。高等教育推進機構と北部食堂の間にある道の突き当たりの建物です)

※本講演は中国語で行われます(日本語通訳あり)

内容▶︎近年、台湾を巡る情勢が世界中から注目されています。さまざまな立場の海外メディアが「緊迫している様子」あるいは「平和そうな様子」を求めて台湾の離島に殺到していますが、こうしたメディアから送られる目線に対し、現地の人々の多くは強い違和感を覚えているといいます。そこで、離島で暮らす人々は、メディアによってつくられる「前線の島々」のイメージを乗り越えるために、ドキュメンタリー、イベント、物販、出版など様々なプロジェクトを立ち上げて、自らの言葉で島々のことを発信し始めました。その根底には、離島が大陸や本島のただの「周縁」として存在するのではなく、離島同士が繋がってネットワークを作っていくべきだという考えがあります。
台湾の離島・澎湖出身である本講演の講師は、出版事業を通した新たなコミュニティづくりを実践してきました。講演では、その経緯や歴史的背景、島の人々の声、現在の課題についてうかがいます。
私たちは「台湾有事」を議論する前に、まずは現地の声に耳を傾けなければなりません。本講演をその機会の一つとして、多くの方にご参加いただければ幸いです。
(14時半終了予定)

講師▶︎何欣潔(ホー・シンジエ)
離島出版編集長。1985年生まれ、澎湖(台湾本島の西側にある離島)出身。『今周刊』記者、『彭博商業周刊(Bloomberg Businessweek)』台湾版特約記者、端傳媒台湾チーム編集長を務め、離島の文化や社会課題を主な関心領域としてきました。
2021年には呂伊庭氏とともに「澎湖海鮮皇族」を立ち上げ、「澎湖学」の普及を目指す活動を開始。さらに2023年には、物産、料理、フィールドワーク、音声・映像表現など多様な方法を組み合わせて離島文化を探究する「離島出版」を共同設立し、離島を世界を知るための窓口とすることに取り組んでいます。

主催:北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院附属東アジアメディア研究センター
共催:JSPS科研費 基盤研究(B) 23K25484「デジタル時代のアジアにおける社会運動と戦争に関わる言論空間と集合的記憶の形成」(研究代表者:阿古智子)
問い合わせ:メディア・コミュニケーション研究院 許仁碩 HsuJS@imc.hokudai.ac.jp(@を半角にしてお送りください)