共同研究「トランスナショナルな公共圏におけるメディア文化とアイデンティティ」2012年度第3回研究会を以下のとおり開催いたします。
◆◇◆<三井 秀子氏講演会>◆◇◆
*********************************************************************
東アジア市民社会における「脱植民地化」と「アジア女性」概念
*********************************************************************
三井秀子先生(マカオ大学日本研究助教授)はスタンフォード大学でPh.D.(人類学)を取得され、東アジアの国際関係、戦争記憶、ジェンダーと政治、コスモポリタニズムなど幅広い領域に関心を持つ気鋭の研究者です。
今回は、「東アジア」の国境を越える市民および市民ネットワークの活動への視点と、「脱植民地化」「アジア女性」などの概念との関わりについて、大変興味深いお話を伺えるまたとない機会です。皆様のご参加をお待ちしております。
日時:3月27日(水)16時~17時半
場所:北海道大学メディア・コミュニケーション研究院608
(北17条西8丁目)
<ご講演要旨>
「領土問題、歴史問題という課題を抱えた東アジア」というイメージが国際的に報道される昨今、各国でのナショナリズム的感情の強化が懸念され、特に2012年の衆院選後の日本政府の保守化、「極右化」についての中国語圏のメディア言説において、今日の重要関心事である国家間の葛藤と緊張は高まる一方に見えるが、それと同時に「東アジア」という地域の中で国境を超えて市民たちが「アジアの市民」として繋がる関係性も顕著になっている。とくに東アジアの「脱植民地化」というイディオムからなるそうした関係性と運動について、2000年から行ってきた市民や市民グループの活動の考察をもとに「東アジア」、「脱植民地化」という概念が内包する問題と課題を明らかにし、また超国境的な「慰安婦」運動によって構築される「アジア女性」という概念との関連も議論したい。
※講演に関するお問い合わせは、浜井祐三子(hamai@imc.hokudai.ac.jp)まで。
本講演会のリーフレットがダウンロード可能です.
〇リーフレット(PDF:164KB)
研究活動の新着情報