
出版社ホームページ(https://www.nakanishiya.co.jp/book/b10166190.html)
【目次】
序章 「危機」の時代を生き抜くために 天田顕徳・斎藤拓也・藤野陽平
1 はじめに
2 社会的な存在としての危機
3 リスクと危機
4 危機の時間性
5 危機とメディア
6 考察の対象と本書の構成
第1部 持続する危機と継続する社会:技術・儀礼・コミュニティの再接続
第1章 ラインハルト・コゼレックの危機の概念 斎藤拓也
1 危機概念の射程
2 原点としての『批判と危機』:近代世界の病理診断
3 経験と期待の裂け目:近代の歴史的時間としての危機の生成
4 『歴史的基本概念』における危機概念の体系化
5 新たな問いと危機論の展開:核兵器と環境破壊の脅威
第2章 コロナ禍におけるLGBTQのプライド・パレード
儀礼から考えるオンラインでのパレード 斉藤巧弥
1 はじめに
2 メディア、社会運動、儀礼
3 事例の概要
4 オンラインでのパレードの再現
5 儀礼としてのパレードと喪失の回復
6 おわりに
第3章 外国で被災するという経験
外国人が集まり乗り切った危機 藤野陽平
1 はじめに:外国で遭遇する危機に
2 東日本大震災と宮古の被災の概況
3 宮古の外国人たちはどのように震災を体験したのか
4 外国人の場所というメディアとしてのオーシャンズ宮古国際交流倶楽部
5 おわりに
第4章 コロナ禍における外国人労働者と農家との通信システムの変化 白崎弘泰
1 はじめに
2 技能実習制度と在留資格・「特定技能」
3 外国人労働者の受入システムの変化
4 実習生のスマートフォンの所有と使用の状況
5 通信システムの変化と古い通信システムの併存
6 特定技能の受け入れによる使用するSNSの変化
7 まとめ
第2部 危機における回路:生存を媒介するメディアとコミュニケーションの再編成
第5章 魯迅「鋳剣」再読
危機のコミュニケーションを考えるために 清水賢一郎
1 危機について考える手がかりとして
2 「鋳剣」を読み直す
3 鋳剣?
4 わり切れなさのダイナミズム
第6章 中国農村部におけるコロナ危機とメディア 小林宏至
1 避けがたい困難な状況でひらかれる回路
2 中国農村部における危機回避のための回路
3 コロナ禍における情報のやりとりの変化
4 親族グループで情報を共有すること
5 「すぐに動き出した回路」と「すぐに動かなかった判断」
第7章 海の暮らしの危機
〈漂海民〉モーケンの船との関係性の変化から読み解く 鈴木佑記
1 〈漂海民〉モーケンの住まい
2 メディアとしての伝統船
3 伝統船造りの衰退から消滅へ
4 危機後の新たな船の登場
第8章 地方消滅の危機と文化観光
文化の価値の「スケーリング」試論 天田顕徳
1 はじめに
2 地域消滅の危機
3 鶴岡市中期観光戦略プラン
4 文化・観光・経済の好循環モデル
5 目指すもののズレ
6 結論
第3部 例外状態と公共圏の再編:抵抗・連帯・救済のメディア論
第9章 メディア機能としての「危機」 鈴木純一
1 危機と日常・非常
2 例外状態と決断:カール・シュミット
3 国民国家と「均質で空虚な時間」:アンダーソン
4 危機と「現在時」:ベンヤミン
第10章 メディアの危機と対策
台湾の市民が創り出したDIYジャーナリズム 許仁碩
1 はじめに
2 危機、DIY精神とジャーナリズム
3 台湾80、90年代の民主化運動と「チーム緑」
4 2014年「ひまわり運動」をめぐるDIYジャーナリズム
5 メディアの危機を対処するDIYジャーナリズム:その機能と限界
第11章 危機における祈り
敵と味方を生み出すメディアとしての宗教と信仰 藤野陽平
1 はじめに
2 台湾史における度重なる植民地化と信仰
3 エスニシティ間の紛争の犠牲者を祀る客家の義民廟
4 清朝の鎖国解除、西洋列強の流入と日本の台湾出兵
5 日本統治期と戦後の独裁政権、民主化運動
6 戒厳令解除と祈りの自由化
7 おわりに:危機の中、祈りを通じて誰とつながるのか
補章 生成AIと危機 辻本篤
あとがき
