トップ > 部内共同研究プロジェクト > ダークツーリズムの観光創造 > 拡張現実の時代における<場所>と<他者>に関する領域横断的研究 > 2017-02 共催シンポジウム「観光研究のフロンティア」

部内共同研究プロジェクト

共催シンポジウム「観光研究のフロンティア」

2017年2月10日 ダークツーリズムの観光創造, 拡張現実の時代における<場所>と<他者>に関する領域横断的研究

※本イベントは終了しています。

日時:2月10日(金)14:30~17:30(予定)
場所:高等教育推進機構2階E219

【発表1】
「エチオピアの北部ゴンダール県を訪れるイスラエル人旅行者の実態:ダークツーリズムの市場性に着目して」
 石黒侑介 氏(北海道大学)

(要旨)
 エチオピア、特にアムハラ州の北部にある北部ゴンダール県には古来より「ファラシャ」と呼ばれるユダヤ人が住んでいる。同県では経済開発を目的としたインバウンド観光振興に力を入れているが、ファラシャのコミュニティやユダヤ教の教会を訪ねる、いわばユダヤ系ディアスポラの足跡を辿ることを目的とした観光がイスラエル人旅行者を中心に広がっていることに対しては、官民ともに関心が低い。本研究では、同県を訪れるイスラエル人旅行者の動向を例に、市場としてのダークツーリズムの特性を論じ、地域がその推進に取り組む意義や可能性を考察する。

【発表2】
「聖地の変容と観光化:イギリスのグラストンベリーの事例」
 河西瑛里子 氏(大阪物療大学)

(要旨)
 最近、従来とは異なる視点である場所を聖化し、異なる方法で詣でる「聖地巡礼」が、先進国を中心に流行している。イギリス南西部にあるグラストンベリーという町もその1つで、神秘的な伝説や景観とニューエイジ関係の店やワークショップが、重要な観光資源になっている。本発表では、前半で当地の聖地化のプロセスを地元民の反応も含めて辿り、後半で町のスピリチュアル・スポットを具体的に取り上げて、分析してみたい。

【発表3】
「探墓と掃苔:戦前の「聖地巡礼」」
問芝志保 氏(筑波大学大学院)

(要旨)
今日における墓マイラーの流行はしばしば「掃苔」に連なるものとして位置づけられる。しかし、墓を巡る人々の目的や実践のあり方は、実際にはさまざまな変容を遂げてきた。本発表では、明治後期に流行した、文人や偉人等が眠る未発見の墓を探索、記録、公表することに重きをおいた、「探墓」や「墓癖」、「掃墓」などと呼ばれる実践を取り上げ、これらの実践を生みだした背景を文献資料をもとに考察する。

【発表4】
「文化的景観の制限なき資源化への抵抗:岐阜県白川村と沖縄県竹富島におけるホテル進出を中心として」
麻生美希 氏(九州大学)

(要旨)
合掌集落や赤瓦の町並みは観光資源化され、旅行会社をはじめとした多種多様な主体が、対価を充分に支払わずともその価値を使い利益を上げることがあたりまえとなっている。地元観光業が利益を得ていないわけではないが、個人所有の不動産の集合体である文化的景観に対し、住民以外のどのような主体がどこまでその価値を利用したビジネスを行うことが許されるのか、ホテル進出を取り巻く賛成・反対の住民の意見から考える。

指定討論者】
碧海寿広 氏(龍谷大学)
高尾賢一郎 氏(日本学術振興会/東京外国語大学AA研)