石野 隆美 / ISHINO Takayoshi

  • 石野 隆美
    職名:
    講師
    担当講座:
    観光文化論

担当授業

観光文化論演習

授業内容

文化人類学の視点から観光/モビリティ現象を批判的に読み解く

授業では、近代的な現象としての観光・移動(モビリティ)現象の分析をつうじて、私たちの世界認識や知の枠組みを再考する手立てを文化人類学的に模索します。私たちが物事を思考する際にしばしば依拠する「人間」「自然」「文化」「社会」「技術」といった諸領域は、現存する不平等や周辺化を絶えず再生産する仕組みを形成してきた近代的論理でもあります。人間工学というときの「人間」とは誰なのか。観光による地域活性化というときの「地域」には誰が含まれ、また誰が含まれていないのでしょうか。多様な人びとや事物や論理が交差し線引きされる場としての観光/モビリティをミクロに捉えると、そうした現状の世界認識を揺さぶるような問いに出会えることがあります。観光文化論演習では、観光人類学や観光社会学、消費社会論の視点による観光研究の蓄積を古典から最新のものまで読み込むことで、先人たちが観光/モビリティの場でどのようなクリティカルな問いに邂逅してきたのかを検討し、みなさんの研究と豊かに接続する道を探っていきたいと思います。

略歴・主要業績

1993年、北海道札幌市生まれ。立教大学大学院観光学研究科博士課程前期課程修了後、日本学術振興会特別研究員(DC-2)を経て立教大学大学院観光学研究科博士課程後期課程修了。博士(観光学)。立教大学観光研究所研究員を経て現職。

主要業績として、論文「「越境的問題としての観光」の定位に向けて――モビリティ研究の理論的整理にもとづく展望」『観光学評論』12(2)、論文「ツーリスト・アクセス――「アクセス」概念が拓くツーリスト像の検討に向けた理論的整理」『観光学評論』9(2)など。書籍分担執筆として、『メディア・リミックス』(ミネルヴァ書房、2023年)、『フィールドワークの現代思想』(ナカニシヤ出版、2022年)、『アフターコロナの観光学』(新曜社、2021年)、『新型コロナウイルス感染症と人類学』(水声社、2021年)など。

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